社内ファイルサーバにAWS Storage Gatewayをおすすめする理由

はじめに

最近、社内にAWS Storage Gatewayを導入しました。便利さに感動したので、ぜひ皆様にも使っていただきたいと思い記事を投稿しました。
簡単に言うと、AWS Storage GatewayはS3を使いやすいようにラップし、パッと見は従来の社内にあるsmbなどのファイルサーバやLinuxでマウントするNFSと同じように使えるようにする入り口です。
社内で動かす場合は、vmのイメージも提供されています。
aws上のec2上で動かすことも可能です。
ハードも売っているらしい

容量無制限

社内ファイルサーバの歴史は、容量との戦いの歴史といっても過言ではありません。

シス管の方は、夜間にアラームが飛んで来て、慌ててみると社内からなぜか巨大なisoファイルがアップロードされている経験をお持ちでしょう。

SEの方は、osのイメージを置くな、zipで固めてから格納しろ、古いドキュメントは捨てろなどと日々言われることでしょう。

おめでとうございます!
AWS Storage Gatewayがすべて解決してくれます。

バックアップも完璧

弊社には苦い経験があります。
過去、RAID設定をしたNASのディスクが同時に2本故障し、データ復旧ができなくなりました。
詳しくは「ファイルサーバ導入の際、絶対に設定しておくべき機能」を参照ください。
過去の記事見ると、自分の書いた文章の稚拙さに思わず赤面してしまいます。
しかし、これで皆様が同じ失敗をしなくて済むのなら安いものです。

「バックアップ 復旧 リカバリ 評判」で検索するとたくさんヒットします。
【悪評判ガチレビュー】デジタルデータリカバリーでデータ復旧!費用も公開!
この方などは10万請求されたと書かれていますが、はっきり言って安い方だと思いました。
業務用であれば100万超えも珍しくありません。

職業に貴賤はありません。
が、世の中には復旧ゴロという商売が確実に存在するということは、心に止めて置かれた方がよいと思います。

こういうと脅すようですが、データが飛んでからでは遅いのです。
しかしAWS Storage Gatewayなら意識せずとも同時に3つの場所にバックアップを取ってくれます(s3標準の場合)。

1 年間に 99.999999999% の堅牢性と、99.99% の可用性を提供するよう設計されています。

2 拠点で同時にデータ喪失を起こしても、お客様のデータが維持されるよう設計されています。

公式ページより

設定すれば履歴も取ってくれる

シス管のみなさまは「昨日のExcelに戻したいんだけど・・・」という無理難題を吹っかけられたことはありませんか。私はあります。

AWS Storage Gatewayは、オンプレのファイルサーバの裏側にS3が隠されているものなので、S3の持つ機能は使用可能です。
当然、S3のバージョニングも可能です。つまり誤って削除したり上書きしたりしても、復元が簡単に行えるのです。設定が必要なので注意してくださいね。保存期間とか何世代かとかも設定可能です。

安い

繰り返しになりますが、AWS Storage Gatewayは、S3を使いやすいようにラップしただけのものなので、値段はS3となります。
S3の値段を超概算でざっくり言うと、1TBで毎月3000円弱です(参考URL https://aws-rough.cc/s3/)。
家庭用のNASに比べれば高価ですが、ストレージサーバだと考えれば、私は安いと思いました。
業務で使うものなので、ここはケチらずいきましょう。
「RAID崩壊 復旧」などでググってみると、安いと思われるはずです。

S3の料金はアップロードは無料です。ダウンロードにお金がかかります。
普段使わないファイルはアップロードして放っておいて、必要な場合はダウンロードして使う。
その場合、ダウンロードにお金がかかる、削除は無料という、なんとも絶妙な価格設定です。

vmのovaをダウンロード可能なので、ハードウェア価格はVMware ESXiの実行環境があれば無料です。
また、普段ほとんど使わないファイルであれば、s3 glacierという転送に時間がかかる代わりに安い
プランもあります。

セキュア

基本S3なので非公開です。サーバーサイドの暗号化も可能です。オンプレの部分をきっちり守っておけば大丈夫です。

なぜもっと爆発的に普及しないのか

声を大にして言いたい。これは間違いなく破壊的イノベーション、またはディストラプションです。
最近は、毎日白目を剥きながら叫んでいるのですが、あまり導入事例を聞きません。
ovfファイルで提供されて手順も公開されているにもかかわらず、です。

何言ってるの?すごく普及しているよ、という方がいらっしゃったら、すみません。
知り合いが少ないため、身近に導入事例を聞かないだけなのかもしれません。
これから普及するのかもしれない。

aws Storage Gatewayに限らず、aws全般が従量課金制なので金額がわかりにくいのかもしれません。
既存のベンダさまとのしがらみがあって、簡単には行かないのかも知れません。
まだ見ぬ落とし穴があるのか?これから使ってみて使用感をレポートしていきたいと思います。

最後に宣伝。
弊社はベンダフリーです。良いと思う製品・サービスはどんどん提案させていただきます。
お気軽にお問い合わせください!