学校の勉強と社会に出てからの勉強は異なる

この間、「勉強しない人はエンジニアには向いていない」という記事を書きました。
そうすると、新人の子は真面目です。
「VPNについて勉強しました。VPNとは(以下、基本情報の肢のような説明)いうこと、なんですよね!?」
と質問してきました。
内心、頭を抱えていたのですが、とりあえず「お、おう」と回答しました。
ではどう質問すればよかったのか。
考えてみました。
もちろん別解もたくさんあると思いますが、こんな模範解答はどうでしょう(いや、模範質問か?)。
「自宅から会社のLANにアクセスしてVPNを勉強したいのです。そこに転がっているYAMAHAのルーター借りてもいいですか?」
または
「SoftEatherを使って家でVPNの実験してみました。するとiphoneのテザリングでつないだときとLAN内でつないだときとで動きが違います。なぜですか?」
です。
内容だけ聞くと、「それは無理やろ・・・。ハードルが高すぎ」と思うかもしれません。
言いたいことは簡単です。
みんな社会人になると最初に説教されるのは「学校と会社の違い」です。
要約すると、学校はお金を払って行く場所。
それに対し、会社はお金をもらいに行く場所。
だからお前ら、金払ってやってる俺らにペコペコしろよという話ではありません。
(意外に世の中そこに行きがちですが・・・)
会社に関係する全ての事象は「お金」に集約されるということなのです。
会社のメンバーとしては「お金」に近い、または近くなる動きをしていればOKで、逆だとNGです。
最初の質問で考えましょう。
お客さまから突然「では問題です!VPNとはなんの略でしょう!」と聞かれる職場であれば
その勉強方法は100点満点です。
でも、ほとんどの場合はこうです。
「大阪と広島に事業所があるんじゃけど、
いちいちExcelファイルをメールで送信しとるんよ。
めんどくさいんよね。今あるシステムを全部Webで作り直すわけにもいかんし・・
困っとるんよね。」
つまり、言葉の意味を覚えるだけでは不十分というか、ベクトルの向きが違うんです。
会社が何をやってお金をもらっているか。
あなたがやっているその勉強が、お金を稼ぐ方向に近づいているかと考えましょう。
例えば横でサーバにターミナルで接続してゴソゴソしてたらちょっと気にしてみてみる。
何のコマンドを打ってるのか、そのコマンドを横目で見て自分で後でやってみる。
※何のためにMacBookAirが貸与されているのかを考えてみましょう。
Linux概論とかを読んで「マイクロカーネルとは・・・フムフム」とかやってる場合じゃないです。
まあ、エラそうに言ってる私も最初はこんな感じだったんでしょうね・・。
 
ps
学校の勉強と社会に出てからの勉強は異なると言いました。
不正確な記述だと思うので謝ります。
「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」という高校生向けの講義を活字にした本を読んでビビりました。
同じくらいの深さと真剣さで学生時代から勉強している人は一定数存在しています。
私なんかは
「いやみな(1837)役人やっつけろ!大塩平八郎の乱」
「いや〜ろっぱさん(1863)明治だよ・・フムフム」と勉強した気になってました。
でも単に覚えてただけ。
でも
「大塩平八郎の乱から明治まで30年も経ってないのか・・。
ひょっとしてすでに江戸幕府は崩壊しかかってた?なぜ?
では同じ頃ロシアは?中国は?」
と考えて自分で調べる学生も、存在していたのです。
栄光すげえな。